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知っていますか？病気のこと 42 前庭神経炎
今回は前庭神経炎についてみていきます。
前庭神経炎は12個ある脳神経のうちの内耳神経から分岐した平衡感覚をコントロールする前庭神経に炎症が起こり突然の激しい回転性のめまい発作を特徴とする疾患です。
原因についてみていきましょう
通常はウイルス感染でヘルペスウイルスや風疹ウイルスが多いです。
その他には細菌感染、アレルギー反応、内耳の損傷、血管障害などがあります。
症状についてみていきましょう
- 7～10日間続く激しい回転性めまい
- 不安定な歩行
- 吐き気・嘔吐
- 頭痛や耳の痛み
回転性のめまいは最初激しく、数日のうち徐々に弱まりますが、平衡感覚の障害は最大で数か月残ります。
他の耳疾患との区別
今までに良性頭位めまい症やメニエール病など耳に関わる疾患をみてきましたが症状が似ているため違いをみていきましょう。
患者数の多い良性頭位めまいと前庭神経炎は難聴や耳鳴が起こりませんが、良性頭位めまい症はしばらく安静にしていればめまいや吐き気が軽くなります。逆に前庭神経炎はじっとしていてもなかなか改善されないのが違いになります。
メニエール病との違いはメニエール病はめまい発作に伴って一側の難聴や耳鳴りが起こるのが大きな違いとなります。どちらも安静にしていてもめまいが続く点では似ていますので、症状を見分ける必要があります。
診断についてみていきましょう
問診でどのタイミングでめまいが起こるか、持続時間はどのくらいかを確認します。
眼振検査や聴力検査、頭部MRIなどを使用して他の耳疾患と鑑別します。
治療をみていきましょう
- めまいや吐き気を抑える鎮痛剤、制吐剤など
- 神経の炎症を抑えるためにステロイド薬
症状は数か月継続することもありますが適切な治療により完治する疾患です。
また、早期に治療開始することで悪化を防ぎ適切な治療が受けられますので、めまい症状があれば速やかに病院へかかりましょう。
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