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鍼灸学科

心に残る1冊⑧ あなたの体は9割が細菌

人の体には微生物がたくさんいて

健康を保つのに大活躍している

 

 

私たちは細菌と共存しているということを忘れると、

もっと危険な状況に陥る可能性もあるのでは

と心配なわけです。

 

 

COVID‐19の感染拡大を防止する目的で、

どのお店でも手指消毒ができるようになっていますよね。

店側もお客様が帰るたびにちゃんと消毒してます。

 

 

消毒で良い細菌も悪い細菌も殺してしまっているけど、

そんなに神経質になってこの先大丈夫だろうか?

消毒が悪いわけではありませんが…

 

 

ということで、今回はアランナ・コリン氏が書かれた

『あなたの体は9割が細菌』を読んで気なったことを

シェアしたいと思います。

 

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きっかけは、「 腸活 」でした。

16時間断食をしていると書きましたが、

本当に体調がいいです。

 

 

最近は「 腸と健康 」との関係に、

もの凄く関心をもって色々と調べていたんですよ。

 

 

私が学生の時代に教わった「 腸 」の働きは、

食べた物を消化して体内に吸収して、

不要なものを排出しているでした。

 

 

東洋医学でも六腑〔ろっぷ〕に分類されている

腸の働きは、必要なモノと要らないモノに分けて、

必要なモノを吸収し残りを排泄すると教わるんです。

 

 

でも、腸のことを調べれば調べるほど、

現代医学が苦手としている生活習慣病の

治療のヒントは腸を整えることだと気が付いたんです。

 

 

近年の研究

「 微生物の力を借りて、ビタミンを合成・吸収 」

「 微生物がいなければ、健康は維持できない 」

 

 

パンダは本来「 肉食 」だってご存じですか?

僕は無知だったので、笹を食べているパンダを

想像して草食なんだと思っていました(笑)

ジャイアントパンダ:食肉目 クマ科

 

じゃ、なんで肉食のはずのパンダが

美味しそうに笹を食べて生きていけるんだろう?

という疑問が生じるわけです。

 

 

実は、パンダは笹を消化するための酵素を

持っていないそうなんです。

*植物性多糖類を分解する遺伝子はない

 

 

じゃ、どうやって体内に栄養素として取り入れて

いるのかって?

 

 

大腸とそこに棲む微生物が竹のセルロースを

分解してくれているんだそうです。

自分ではできないので仕事を外注をしているわけです。

 

 

微生物のおかげでパンダは肉を食べなくても

笹を食べて生きていけるわけです。

実は、パンダに限った話ではなく人間も同じです。

 

 

ヒトもさまざまな機能を微生物に外注しているんです。

正確に言うなら、人は微生物の棲みかであり、

微生物が食べたもので私たちはできているかな。

 

”私は人体に棲む微生物のことを調べるうちに、

自分自身を独立した存在と考えるのをやめ、

マイクロバイオータの容器だと考えるようになった。

私自身と私のマイクロバイオータはまとめて

一つの「チーム」なのだ。どんな人間関係も

ギブ・アンド・テイクで成り立っている。

それと同じように、私は微生物に対する提供者であり

保護者であり、微生物はそのお返しに私に栄養を与えてくれる。

私は私のマイクロバイオータが喜ぶような

食事の摂り方を考えるようになった。”

(アランナ・コリン『あなたの体は9割が細菌』

 矢野真千子 訳 p137~138)

*マイクロバイオータ:細菌叢

 

 

 

私たちが「自分の体」と呼んでいる容器を構成している

細胞1個につき、微生物が9個あるというから驚きです。

私という存在には、血と肉と筋肉と骨、脳と皮膚だけでなく、

細菌などの微生物が含まれているんです。

 

 

体外の外層である皮膚にも、体内の外層である腸壁にも

びっしりと微生物が棲みついています。

薬剤を使って生態系のバランスを崩してしまうと、

21世紀病が引き起こされてしまうというわけです。

 

 

 

医学の父ヒポクラテスは2500年前に

すべての病気は腸から始まる 」と考えていました。

 

 

 

本書以外でも…

 

 

藤田紘一郎先生

「 生物が地球上に現れて40億年経ちますが、

そのうち35億年は腸だけの生物だった、

脳ができたのはたったの5億年前なんです 」

 

「 ミミズには目も手足も脳もないんです。

腸と神経細胞と免疫細胞と消化吸収があれば

生きていけるんですよ 」

 

 

アダムスキー先生

「 腸は免疫システムの80%をになっているし、

第二の脳といわれるほど気分の浮き沈みに

関係している大事な器官なんです 」

 

「 消化管が詰まると病気になる、

だから、消化の遅い食べ物と早い食べ物を

一緒にとってはいけない」

 

 

江田証先生

「 健康な体はすべて腸からはじまり、

あらゆる不調はすべて腸に通ずる 」

 

「 腸には一億個の神経細胞が存在していて

腸のコントロールはすべて脳か支配しているわけではなく

腸が自ら判断を下す機能を持つことから

第二の脳と言われている 」

 

などなど「 腸 」について色々な発見が書かれているんですよ。

 

 

僕ら鍼灸師が学んでいる黄帝内経〔こうていだいけい〕

五臓六腑を整えるための専門書なので、

ちゃんと学んで実践すれば、

・肌荒れ

・便秘、軟便

・ガン

・糖尿病

・高血圧

・アトピー性皮膚炎

・過敏性大腸炎

・うつ病

など生活習慣が関係している病気の改善の

糸口が見つかるはずです。

 

 

本日のまとめ

微生物と共存していることに気付き感謝しよう

 

 

 

今回、紹介しきれなかった内容もありますので、

是非、お手に取ってお読みください。

 

『あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた』 

目次

プロローグ 回復はしたけれど
序章 人体の九〇%は微生物でできている
第1章 二一世紀の病気
第2章 あらゆる病気は腸からはじまる
第3章 心を操る微生物
第4章 利己的な微生物
第5章 微生物世界の果てしなき戦い
第6章 あなたはあなたの微生物が食べたものでできている
第7章 産声を上げたときから
第8章 微生物生態系を修復する
終章 二一世紀の健康
エピローグ 一〇〇%の世話をする

著者:アランナ コリン  (著), Alanna Collen (原著), 矢野 真千子 (翻訳)

発行:河出書房新社 

定価:2,200円

 

 

次回は「 何をたべればよいのか? 」についてお話しましょう。

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