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産婦人科領域の鍼灸治療
今日は12月27日。当校の年内最終日を迎えました。
1年は本当に早いものですね
さてなかなかブログが書けずにおりましたが、
今年最後の実習の模様を報告いたします。
2年生の最後の実習は「産婦人科」がテーマでした。
そもそも中国医学(中医学)の成り立ちとして、
世代が交代し、後を継ぐ子どもやその子どもを産む母体は非常に重要であり、
医学の対象とされてきたため、
特に産婦人科領域は独自の理論が展開されていて、興味深い分野なのです。
今回は「治療家の手の作り方」や「ツボ単」などの著書で知られる
筑波技術大学名誉教授、洞峰パーク鍼灸院院長の形井秀一先生にお越しいただきました。
先生は産科、婦人科系にも造詣が深く、
「産婦人科領域の鍼灸治療」や
「イラストと写真で学ぶ 逆子の鍼灸治療」などの本も出されています。
つくばから町田…結構な距離ではありますが、
当校まで来てくださって本当に感謝です。
私自身は形井先生の「触診実技講座」でお世話になり、かれこれ3回目の冬を迎えています。
→過去ブログ 人の身体に触れる仕事~触診の重要性~
途中、コロナで中断されながらも毎月1回ペースで触診の勉強をさせていただいています。
つくばは確かに遠いのですが、こちらは3年にもなるとすっかり慣れてしまいました。
しかし!逆に先生をお呼びするには町田は離れすぎていますので、恐縮しまくりです。
2年生は前回の来校時
→過去ブログ 特別講義と卒業式
にはまだ入学しておらず、お会いしたことがなかったので
ここはぜひに、とお願いした次第です。
前半の講義では東洋医学における女性の身体の考え方や
よく見られる症状や疾患については西洋と東洋の両面からお話しいただきました。
女性は月経や妊娠、出産といったシステムを持っていて、
それを太古の人々どの様にとらえていたか、
経絡との関連など非常に奥深く、難解な内容なのですが、
今回は入り口部分ということで、さらりと流していただいたのですが、
本当はじっくり聞きたい内容だったと思います。
後半はみんなが楽しみな実技。
今回は女性の生徒さんの腹診の反応から症状や「証」を考え、
鍼灸治療で変化させていく内容。
一応、妊婦さんの設定で上向きで膝を曲げた状態にしました。
これは「仰臥位低血圧症候群」を避ける意味で、
妊産婦さんの治療ではこのような体勢をとります。
先生の鍼はあえてお腹には直接施術せずに、
末梢の手足からアプローチしてお腹を変化させていきます。
軽微で浅い鍼ながら、その効果には毎度驚かされます。
患部(お腹)の反応を生徒に探らせておいて、
足への鍼で反応が変わっていくのを体験してもらいました。
私も3年前の講座中、患者役の人の首の反応が足への施術でありながら
指の下で消えていった衝撃は忘れることができません。
今回も驚きの声が上がっていました。
先生はさらに治療ポイントを示し、
生徒同士でやってみることを指示。
そして同じ反応を引き出すことに成功。
言われるがままに治療した学生本人が驚いていました。
そうなんです。
先生の鍼は非常にシンプルで技術的にはそれほど難しいものではないのですが、
問題は患部とつながる反応点を触診から見つけ出せるかどうか、なのです。
これは私が3年かかって、ようやく足掛かりをつかみ始めたばかりなので、
続きは「触診講座でどうぞ」といったところでしょうか(笑)
今回の実習で触診講座に興味を持ってくれた人にはぜひ参加してみてもらいたいなー
もちろんどんな方にも使える汎用性の高い方法なのですが
特に妊婦さんのお腹に直接治療はあまりお勧めできませんので、
この足からのアプローチは非常に有効なのです!
終盤では棒灸を使ったアプローチもありました。
本当にあっという間の3時間でした。
3時間では「時間が全然足りない」と不満の声もありつつですが、
またいつか機会があれはじっくりお話も実技も教えていただきたいものです。
終了後は生徒の大半が持っている「ツボ単」を手に手に、
ちょっとしたサイン会になってしまいました。
私もついでに…
実技室の教卓内に置いてあるツボ単にサインをもらっておいたので
在学生の皆さん、実技室に行ったら表紙の裏を確認してみてくださいね。
形井先生、ありがとうございました!
(文責/撮影 寺田)
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