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鍼灸学科

鍼灸学科1年生向けに積聚(しゃくじゅ)治療を現役鍼灸院院長より直接ご指導いただきました!

まず「積聚(しゃくじゅ)」とは「腹部の異常」という意味の言葉です。
そして「積聚治療」とは、東洋哲学である気・五行・陰陽の思想を基に考えられた鍼灸治療法だそうです。

 森孝史先生

今回はその「積聚治療」について、当校の実技講師ではり灸みつき堂院長の
森孝史(https://sites.google.com/site/mori3kido/)先生に学生さんを患者役にした実演授業を行っていただきました。
その様子を広報課の平本と阿部がお伝え致します。

鍼灸に対して具体的なイメージがある学生さんもいれば、まだ勉強し始めたばかりで掴み切れていない学生さん等さまざまな時期かと思います。

◎治療の始まりから終わりまでを見るのは初めてで勉強になった、実際受けてみて体験してもっと感じとりたい!
◎鍼と言えば刺すだけかと思っていたら、刺さない鍼の積聚法を間近で見られて勉強になった!
◎自分が受けた治療法に近く、目指したい理想の鍼灸を見つけることが出来た!

この授業で1年生の段階から、働く自分の姿をイメージできたようでした✨

授業の始まりに、まず先生は「なぜ鍼灸師になろうと思ったか」「初心」「基本」を大事にしてほしいとお話されました。
これからアルファで勉強して患者さんにもなんで治ったか、なんでこの治療をするのか説明出来るようにならなければいけない。
しかもそれはゴールではなくスタートなので一生勉強し続けなければならなくて、好き・興味がなければ苦しいし楽しくないしとても続けられない。
一生勉強し続けるモチベーションを保つために「初心」「基本」を忘れないでほしい、と一年生の皆さんを激励されました。

鍼灸は以下の3つの考え方に大きく分けられるそうです。
★解剖学・生理学・病理学の観点から考える現代鍼灸
★東洋医学・哲学に則り、気・陰陽・五行の考え方の中国伝統鍼灸とも言える中医学
★東洋医学・哲学に則り、日本独自に発展をした日本伝統鍼灸

当校ではこの「現代鍼灸」・「中医学」・「日本伝統鍼灸(積聚治療・経絡治療)」の3つ、全てに触れて勉強するので、この中から自分に合うな、好きだな、と思う考え方を学生の皆さんはアルファでぜひ見つけて下さいね◎

「積聚治療」は、もともと学生への実技指導からから生まれた治療なので、
比較的易しく、卒後にもそのまま活かせる優れた治療法だそうです。
基本治療と呼ばれる手順に沿って、お腹と背中の触診・治療を行っていきます。
実際にその手順を森先生が学生さんを患者役にデモンストレーションして下さいました。

①主訴の確認
患者さんから自覚症状、治したいところ、既往症・持病等を聞きながら、患部や肌の固さやコリ・張りを確かめていきます。

 

②脈拍測定
治療の指標にするため、脈の速さ・形・強さ等を触知します。
治療前と治療後で比べられるので良い指標の一つになります。
普段と比べて緊張等で脈が早い場合には、少し落ち着くまで安静にしてもらいます。

 

③下腿の確認
下腿とはひざから足首の部分です。
患者さんに話しかけながら、どのように感じるかも聞いていきます。

 

④腹部接触鍼
接触鍼という手技で軽い刺激を与えていきます。
接触鍼をする前に患者さんのお腹が汗をかいていたり、治療によって身体が温まり発汗してきたらその都度汗を拭きます。

 

⑤下腿の再確認
④の処置で良くなったか確認しつつ、必要があれば再度接触鍼を行います。

 

⑥脈診
腹部接触鍼のあとの脈の状態を診ます。

 

⑦前腕の確認
これまでと同じく、患者さんのうでの反応を見ながら肌や気(張り・弛み)の様子を診ていきます。

 

⑧脈調整 と ⑨脈の再確認 で様子や調子を診たら……

 

⑩腹診 へ入っていきます。

この図をもとにお腹を圧して、痛みや違和感、しこり等を腹診で確認します。

 

⑪首肩・腰・下腿の確認

腹診が終わると、次はうつ伏せになり背面からまた肌や気の様子を診察します。

 

⑫背部接触鍼・⑬背部治療
患部によって背部の五行領域を刺激する順番が決まっているので、腹診で得た結果に沿って鍼等で治療していきます。
ここで五行という中国の考え方の言葉が出てくるのが鍼灸ならではですね。

 

⑭主訴・積・脈の再確認
背部への治療が終わったらまた仰向けになり、これまでの治療の結果を確認します。
患者さんのお話や腹部を押した際の反応、脈の異常が表れていないか、症状は良くなっているかを確認します。

 

⑮肩部治療
最後に座ってもらい全体の確認を患者さんにしてもらいます。
これまでの治療で改善されていれば継続して治療、改善がなければ別のアプローチ……と患者さんに合わせてその後の治療を考えます。

森先生がおっしゃるには鍼灸1年生の基礎知識とこの積聚治療があれば、とりあえず治療は出来る!とのことです!
冬休みか春休みの頃になったら1年生の皆さんには自分で練習しながら、ぜひ周りのお友達やご家族にも試してみてもらいたいですね☀

 

★★★ 受講した学生さんの感想を一部ご紹介 ★★★
・お腹の触診の手法が印象的でした。 腹診は重要だと思います。 全身の症状を順序だてて診ていく方法も、とても勉強になりました。
・手や首の動きを確認しながらの問診が勉強になりました。刺さない鍼を使って腹部背部を刺激していたのが印象的でした。
・鍼を打つ痛みに恐怖心がある人にはとても良い治療だと思った。鍼の治療を学生同士で学ぶにもとてもわかりやすいと思った。
・実際の治療風景をみてとても勉強になりました。おなかを五臓に当てはめたり背面を五行に当てはめての治療はとても面白いと感じました。
・東洋医学の奥深さに感動しました。しっかり治療できるようになるには大変な努力が必要だと思いますが、やはり頑張りたいと感じました。
・鍼を刺さない治療でもかなり改善される事に驚きました。 私自身鍼を刺してもらう方が好みなので、初めてこのような知りとても勉強になりました。
・刺しているか分からない程度の深度でもしっかり身体に影響が出ていて不思議で面白いと感じた。
・治療のスピードがとても早かったので、鍼も打つのが的確で、自分もそんな鍼灸師になれたらと思いました。

 

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