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鍼灸学科
東洋医学のおはなし~血の運行~
前回、血の構成や作用について見ていきました。
今回は、血の運行についてです。
運行とは、決まった道筋をめぐり進むことです。
血も当たり前ですが、決まった道を通っています。
血脈とか、脈、血府と言われる通り道です。
血液が血管を通っていることとほぼ同じですね。
血の運行には、肝・心・脾・肺などの臓腑の機能と関連して行われています。
それぞれの臓腑が単独で働いているわけではなく、相互の協調関係により、共同で正常な血の運行を保っています。
いずれかの臓腑の機能が失調しても血の運行の異常が起こる原因となります。
それぞれの臓腑の血に対する作用を見ていきます。
心は、血を全身に送り出す原動力となっています。
血脈に送り出された血は、肺の機能によって推動されます。気のはなしの時に出てきた宗気も関わります。
さらに肝も生理物質を推動する作用があり、肺の機能を補助しています。
そして肝には、血を貯めておき、必要に応じて血を分配して血流量を調節する役割もあります。
血は血脈という通り道の中を通っている必要があるので、漏れ出ることがないように、脾気の固摂作用が働いています。
次回は血の病気の状態などを見ていきます(^^)/