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鍼灸学科

治療を組み立てる難しさ

先週から始まった3年生の臨床実習については
事務の清水さんが 先週の代行ブログ で触れてくれていましたが…

今年は後ろで撮影係に徹して、
3年の皆さんの楽しくも苦悶に満ちた表情を見守っております

この実習では前半に指導者の先生方から与えられた「症例」を元に、
グループワークによって診断から治療の組み立てを行います。

症例には個人が特定できない形での患者さん情報が書かれていて、
情報をもとに原因を考察し、それに対する治療(処方)を導き出すわけです。

本来は実際の患者さんを前に、自分で診察や検査を行い、
その情報から治療を組み立てるところまでの全てを1人でやらないといけないわけですが、

この実習の後にはその試練が待っているので、今回は練習を兼ねています。

情報は先生が実際に診られた患者様のものなので、
先生にお話を伺いながら、イメージを膨らませていきます。

先生が描いてくださった絵がとても可愛らしかったので載せておきますが、
これだと患者様のイメージが伝わりますよね

学生さんたちはこれまで勉強してきた知識をフル動員して、
「症例」に立ち向かうわけですが…

実は治療の組み立てにはとても大切な要素があります。

それは「時間配分」と「根拠」です。


まず時間配分ですが、日本の鍼灸師の場合、
1人の患者さんにつき、約60分くらいの時間枠で
診ているケースが多いのではないかと思います。
(実費治療の場合)

そうすると患者様の来院からお帰りまでが60分として、
来られて初診の患者様の場合は「問診票」なる
患者様自身にお書きいただく書式を用意しているとことが多いと思います。

再診以降ならこの部分を除いたとしても、
患者様のお着替えの時間があり、
診察→診断→治療の組み立て→治療(施術)→生活指導や運動指導などがあり、

さらに患者様のお着替え→お会計→次回のご予約…

…とここまででトータル60分となれば、
さて、治療の時間は何分になるでしょう???

どのツボを使って、どの筋肉にアプローチするか?
みたいなことを考えるのはもちろん治療の醍醐味ではあるのですが、

その治療は実際に実現可能なのか?を考えることも、とても大切なのです。

治療の時間をオーバーして、
せっかく予約の時間に合わせて来てくださった次の患者様を待たせることなんて
絶対にできないわけです

でも中途半端な治療をすれば患者様は離れて行ってしまいます。
(実費で診るのなら、なおさらです

いかに時間内で効率よく、最大限の治療効果を引き出すか?

これが考えられないと、机上の空論になってしまいます

私たち鍼灸師は患者様の一挙手一投足を観察し、
医療面接や必要な検査をしながら
考えられる原因を絞り込み、同時に治療の組み立てをするのです。

仰向けではこの筋肉にアプローチして、
うつ伏せではこの経穴(ツボ)が使えるな…

鍼を置いておく時間の間にお灸をしておこう…

…なんて頭の中でグルグル考えるわけなんですねー

しかもこれをやりながら、途中で患者様と楽しく日常会話もしています
(治療中もおしゃべりしながら、次の展開を考えていたりしますw)

そう考えると一体頭の中、どうなっているのかと思われると思いますが、
こればかりは経験場数を踏むと慣れてくるものなのです


さて話を戻して、
グループワークで導き出した答えを発表してシェアし、
先生方には一定の評価をいただくことになりますが、

治療には「正解はありません」。

でも「根拠が必要」なのです。

患者様から「先生、なぜそこに鍼をしたのですか?」と聞かれて
きちんと答えられることもまた大切。

なんとなく…では困るのです。
これこれ、こういう理由があって、ここに治療しました
これが出来て初めて信頼される鍼灸師になっていくのです


この実習ではこういったことに対応できるためのトレーニングを行なっていると言えます。

そして何より、この2週間毎日違う先生に来ていただいて、
様々な治療の考え方や実技に触れられること…

私が学生の時には考えられませんでしたから、
学生さんたちがうらやましい限り

実は私もこの2週間、
いろいろな先生方のお話を伺えるのをとても楽しみにしていたりするのです

夏休みがなくなっちゃって、3年生はちょっぴりかわいそうではあるのですが、
でもきっと忘れられない経験となるはず。

まだ今日からが後半戦。最後まで頑張ってもらいましょう

そして私は後ろから学生さんと先生方の真剣なやりとりを撮り収めておこうと思います

(文責/撮影 寺田)

 


 

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