子どもたちの成長に小児はりを✨

先週末辺りからじめじめとうっとおしい日が続いておりますね

先週の金曜日にはものすごい雨の中でしたが
企画段階から楽しみにしていた「小児はり」の先生が来校されました。
午前は2年生全員に対しての授業として90分。
午後は希望者のみのセミナーを90分開催しました。

小児はりは日本で開発され、江戸時代の後期から行われてきたと言われています。
刺さない鍼、接触鍼を主に用いて、
皮膚をさすったり、トントンと軽く叩いたりして皮膚に刺激を与えます。

とても心地よく、リラックス効果があるので、
夜泣きやかん（癇）虫、便秘といった自律神経からくる症状の改善が期待できます。
（小児はりといいますが大人にも使用する場合があります）

「刺さない」「痛くない」「気持ちいい」のが小児はりなのです。

今回来ていただいた森山先生は「大師（だいし）流小児はり」の先生なので
釘のような、この形の小児はりをお使いですが、
他にも銀杏の葉のような形のいちょう鍼やローラー鍼などがあり、
様々な形の小児はりがあります。

刺さないとはいえ、子どもたちにとっては「はり」というだけで「刺す」イメージになるので、
こんな風に手に隠して行うのが基本です。

午前の授業の方では先生のお話と治療時の動画、
そして中盤ではお互いの皮膚を触って、感触を比べる実技を行いました。

人の皮膚って硬さ、軟らかさ、弾力性、水分量など
感触が人によって全然異なるのです。

今回はクラス全員の皮膚を硬さ順に並べてみよう！ということで
お互いの皮膚を触ってもらいました。

最後は硬い人No.1と軟らかい人No.1に並んでもらって比較。
「全然違う！」という声が聞こえてきました。

硬いからいけない、軟らかいからいいということでもなくて、
硬くてもエネルギーが満ちて健康的だったり、
軟らかすぎてハリがなくなってはいけないので、
硬さだけでは一概に良い悪いは言えません。

ただ子どもの皮膚は大人の皮膚の厚みのほぼ半分といわれますから、
とにかくこの皮膚の硬さの差をきちんと感じられる触診感覚を持っているか、が
小児はり治療では特に重要なのです。

午後のセミナーはやはり実際の小児治療を見てみたい！
…ということで、
学生さんの中からご自分のお子さんを実技モデルとして数名お願いして、
先生の施術を見学してもらいました。

実は私もお子さんの治療を見たのは先生の治療院で見学させていただいたのが初めて。
自分が施術をした体験は何度かありますが、他の先生の治療を見たことがありませんでした。

それくらい、小児はり治療を実際に見学する機会ってまずないと思います。
そもそも知らない人たちが現場にいるだけで子どもたちは緊張してしまうので、
治療自体を見せてもらうことなんてなかなかできないのです。
（私の学生の間には学校の授業内で実際の治療を見せてもらう機会など、
当然ありませんでした）

今回は学生のお子さんたちということで可能になった貴重な機会。
とはいえたくさんの学生さんに入ってもらうことはできないので、
参加は10名だけの特別企画。
なんと募集から2日であっという間に定員になってしまいました

さっきまで走り回っていたお子さんが、
なんとも気持ちよさそうに施術を受けていましたよ

私は小児はり専門ではないですが、依頼を受けたことがあり、
当時は学校で習った「理論」だけでやってみたのですが、
それでも何回かの治療で
暴れて手に負えなかったお子さんが来る度におとなしくなって、
ついには勝手に服を脱いでベッドにコロリとなってくれた時には
自分で治療したのに、自分が一番驚いてしまった経験があります