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鍼灸学科

東洋医学のおはなし~気の作用②~

卒業式も終わり、1,2年生も春休みに入ってしまい、学生と会えないのはやっぱりさみしいですね。

卒業生のみなさん、おめでとうございます!

 

(1号館入り口にあった看板を書かせていただきました。写真撮っている卒業生が多くいて嬉しかったです✨)

 

さて、前回は気の作用のうち、

①推動作用 ②温煦作用 について書きました。
残りの作用についても見ていきましょう。

③固摂作用
固摂には、制御という意味があります。
血・津液・精といった生理物質を正常な場所にとどめて、やたらに流出するのを防いでいる作用のことです。

例を挙げると、
血は血脈といわれるところを流れています。血に対しての固摂作用が弱まってしまうと、血脈の外へ流出してしまい、その結果内出血などが起きてしまいます。ぶつけたわけではないのに気がついたら内出血ができていた…なんて場合は、固摂作用が弱くなっているかもしれません。
内出血以外にも、血尿や不正性器出血といった出血性の異常が見られるようになることがあります。ちなみに、この血に対する固摂作用を統血作用といい、脾の生理作用のひとつでもあります。

④防御作用
外邪が体に侵襲するのを防ぐ作用のことです。

寒さや暑さ、湿気、さらにはアレルギー物質といった外からの刺激と最初にたたかうのが気なのです。特に衛気がこの作用を担っています。

⑤気化作用
気化とは、生理物質の相互転化を指し、気の運動によって起こる体内の新陳代謝の過程です。
必要に応じて気から血・津液・精などへ転化することができます。
そして、飲食物から気を含む生理物質を作り出したり、汗や尿など排泄物を作り出したりといった様々な変化は気の気化作用が関与しています。

気にはいくつか種類があり、それぞれによって特徴は異なりますが、様々な特徴があり、そのどれもが毎日の活動に欠かせないものなんですね!