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鍼灸学科

東洋医学のおはなし~気の作用①~

昨日、3月10日からは七十二候のひとつ、「桃始笑」だそうです。
なんと読むかわかりますか??

「ももはじめてさく」と読みます。

桃のつぼみが開き、花が咲き始める頃をさすそうです。
昔は「笑」は花がさくという意味で使われていたんですね。

先週、気についてご紹介しました。
気は人体の生命活動において重要な働きをしていました。
気にはいくつか種類があって、それぞれの特徴は異なりますが、気の作用は次のようにまとめられています。
①推動作用
②温煦作用
③固摂作用
④防御作用
⑤気化作用
の5つです。
これ以外にも栄養する作用や情報を伝達する作用などもありますが、ここでは5つに焦点を当てて紹介します。

①推動作用
「推」は押し出す、前にすすめるという意味があり、「動」はうごかすという意味があります。
つまり、推動作用とは押し動かすという働きを示します。
なにを動かしているのかというと、血・津液・精といった生理物質です。
血・津液・精は気と比べて動きが鈍いので、滞ってしまわないように気が動かしています。
また、この推動作用は、人体の成長・発育および臓腑などの生理活動を促進するという作用もあります。
気は活動性の高い物質で、運動をしながら人体に活力を与えて、成長や発育を促しています。
組織・器官といった臓腑の働きも促進し、正常な働きにも一役買っています。
毎日元気に動くためには気の推動作用が欠かせないんですね!!

②温煦作用
「温める」作用のことです。
気は陰陽でいうと陽に属していて、熱を持っています。
寒いと体を動かしづらいですし、体の中から冷えていると内臓の動きも悪くなってしまいますよね。
気の温煦作用によって体温を一定に保たれ、正常に機能を発揮することができるのです。

気が不足したり、何らかの原因で滞ってしまうと、体も臓腑も正常に動けなくなってしまうのです。
次回、残りの気の作用についても紹介していこうと思います。