学校法人西田学園 アルファ医療福祉専門学校

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鍼灸学科

東洋医学のおはなし~花粉症~

花粉症は1970年代くらいから増えた疾患といわれています。
花粉症の代表格であるスギ花粉は遥か昔からありますが、昔の人は花粉症にかかりませんでした。
また、花粉症とは無縁だった人も突然反応してしまうようになることもあります。


花粉症やアレルギー疾患は、人間の身体に備わっている免疫反応が関係しています。
体に有害な物質が入ってきた時に、それを取り除こうとする働きを免疫反応といいます。

この免疫反応は生体防御に重要な働きをしていますが、特定の物質に対して過剰な反応を起こしてしまうことがアレルギーといわれるものです。
特定の物質、つまりアレルゲンが花粉であるものを花粉症というのです。
花粉症が1970年代から増えてきたことや、突然発症するのにはいくつかの原因があります。
排ガスや黄砂などによる大気汚染の深刻化や、食生活の変化に伴って体質も変わってきたことなどが挙げられています。
実際に、私の母は幼いころはスギ花粉が目に見えるほど飛んでいても平気だったのに、生活環境の変化で花粉症を発症してしまったと言っていました。

東洋医学において、いわゆる免疫機構に相当するのが、「衛気」です。
体表に存在し、防衛の「衛」が使われているように、外敵(外邪)に鋭く反応し、身体を守っています。
体外から侵入して、身体に悪さをするものを外邪と言いますが、花粉を含むアレルゲンも外邪と言えるでしょう。
衛気の働きを高めることに注目して体質改善が大切になってきます。
衛気を整えるには、の機能を強化します。
呼吸関係をつかさどる肺と、気を作り出すために胃腸系の脾を高めるということです。
肺も脾も水分の影響を受けやすく、水分が少なすぎても多すぎても機能が低下します。
鼻水として余計な水分が出てきている場合は、体内に「湿」がたまっているかもしれません。
湿を作り、ため込んでしまう原因となりやすいものとして、甘い物やアルコールが考えられるので、普段の生活で気を付けてみることも大切です。

また、鼻づまりにはツボの刺激も効果的です。
上星迎香といった頭顔面部、合谷といった手への刺激も効果を期待できます。
鼻が詰まっていると、集中力も続きません。
ツボに円皮鍼を貼ったり、指で押したりするのも良いでしょう。

3日後に迫った鍼灸国家試験。

鼻づまりで集中ができなかった…なんてことがないようにできることはやって試験に臨みましょう!!