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肩こりと日本人の文化
ここ連日寒いですが、快晴が続いておりますね
昨日は月に1回、3回目の「触診実技講座」でつくばへ行く日でした
テーマは頸・肩の触診。
頚部の筋肉って細かなものが多く、何層にも重なっていて、
ついている方向もさまざま。
肩こりなどで治療を迫られることが多い割にかなりややこしくて、難しい…
私も今回、確認したい箇所がありましたので、楽しみにしてました
内容は専門的なので省きますが、
今回の講義冒頭の「肩こり」についての考察がとても興味深かったので、
ご紹介したいと思います。
日本では「母さん、お肩をたたきましょう~」などという歌があるように、
肩こりという「愁訴」が存在し、文化的にも浸透しています。
日本で鍼灸院などにはりきゅうを受けに来られる患者さんの
主訴の上位3位以内に入っていて、
厚生労働省が行っている「国民生活基礎調査」の「有訴率」でも長年、
男性の2位、女性の1位を占めています。
でも「肩こり」という概念がない国がほとんどです。
ちなみに「国民皆保険」となっている日本では考えられないことですが、
保険制度の無い国では「むちうち」は存在しないそうです
ある意味、日本は
「肩こり」という概念があることによって、
「肩こり」患者が存在してしまう国とも言えるわけです
決して「肩こり」は日本人特有のものではなく、
外国人だって肩はこるはずです。
ですが、日本人が用いる「肩こり」という言葉には
肉体的に筋肉がこわばったり、血流が悪くなったりして生じる
「肉体的な疲労感やつらさ」だけを指す言葉ではありませんよね?
「あの人の話を聞いてたら、肩がこっちゃった」
このような表現は決して肉体的に肩がこったわけではなく、
精神的な抑うつ感や人間関係のストレスを表していて、
「肩こり」というものが
社会的な閉塞感を訴える手段となっている、ということなのですね。
それほど文化的・社会的に「肩こり」という概念と付き合ってきている日本人は
いつから「肩こり」という言葉を使い始めたかというと、
資料では江戸時代には歌舞伎等ですでにその表現がみられるのだそうです。
そうなると1986年代以降、
厚生労働省が健康政策を見直し、「有病率」ではなく「有訴率」、
病気として診断された数ではなく、
症状を訴えている人の数を調査しはじめたことは
生活習慣病の問題や治未病(ちみびょう)の再評価だけでなく、
病気というものがどこからか飛んでくるものでもなく、
人間のつながりや生活の中から生まれるという考え方が
日本には文化的に根付いていることを、「肩こり」が象徴しているように思えてきます。
そんな日本人にとっては切って切り離せない「肩こり」。
その治療のために頸や肩の構造を理解することはとても大切なのです
…というお話でした
ちなみに私個人としては
板状筋と最長筋の走行を感触として確かめられたことが最大の収穫
さて昨日は快晴でしたので、ちょっと早めに着いて、
洞峰公園を散策してから会場入り
あれ?カモ🦆さんたちがめちゃくちゃ密集してるー
あれ?これはまさか…?
うわわっ
池の水が凍って、追い詰められてただけでした
(文責/撮影 寺田)
そろそろ年末。
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