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東洋医学のおはなし~飲食~
気温が下がり、日に日に冬が近づいていますね。
この時期は雨が降ると気温が下がることが多く、「一雨一度(ひとあめいちど)」と言うそうです。
7日(土)には立冬で暦の上では冬ですね。
問診の内容についておはなししてきましたが、今回は飲食についてです。
食欲はあるか、空腹感は感じるか、十分に食べられているか、食べ過ぎていないか、食べ物飲み物に偏りはないか、口の中に異常な感覚はないか、口や喉が渇くか、飲水量はどの程度か、などを質問していきます。
これらの質問で、患者さんの状態、主に脾と胃の状態を推察します。
脾と胃は飲食物の消化吸収に大きく関わっているので、食事による影響を受けやすいところといえます。
体を健康に保つためには、適切な食事の量や内容が必要です。もちろんそれ以外の運動や睡眠なども大切ですが。
人体の構成や生命活動を維持する最も基本的な物質に、精があります。
生まれた時に両親から受け継ぐ先天の精と、飲食物から後天的に得ることができる後天の精があります。
後天の精の一部は気や血へと変化し、体を動かすためのエネルギーや栄養となっていくわけです。
この後天の精は脾と胃が中心になって取り出されます。
飲食についての問診の中で、東洋医学特有といえる考え方が、「五味」です。
好きな味はありますか??私は甘いものが好きで、秋は特に心惹かれるものがたくさんあります(笑)
五味は食べ物の味を「酸」「苦」「甘」「辛」「鹹(塩辛い)」の5つにわけてそれぞれが臓腑に影響を与えると考えます。
酸→肝 苦→心 甘→脾 辛→肺 鹹→腎
と対応しています。
それぞれの臓腑が疲れていたり弱っていたりするとそれに対応する味を欲しくなり、適度に摂ることで回復が期待できます。
逆に摂りすぎると、その臓腑を傷つけてしまいます。
日常の中で考えても、塩辛いものを摂りすぎると腎臓に悪いと言われますから特定の味を摂りすぎると臓腑に影響するということは想像しやすいかと思います。
あくまで適度に摂ることが大切なんですね!!