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鍼灸学科
東洋医学のおはなし~痛み~
先週は、頭痛について書きました。
今回は、痛みの種類に注目してみようと思います。
治療につなげるために、問診の中でどこが痛いのか(どこに不調があるのか)はもちろん、どんなふうに痛いのかも重要な情報になります。
前回の頭痛を例にとると、ギューッと締め付けられるように痛いのか、ズキンズキンと脈を打つように痛いのかの違いは判断が必要になります。
痛み方の違いは、原因の違いでもあり、対処の方法も違ってきます。
ギューッと締め付けられるような頭痛の場合、筋肉のこりからくるものと考えます。
ズキンズキンと脈打つような頭痛の場合は、いわゆる片頭痛といわれて血流が良すぎることが原因であることが多いとされています。
原因が違うので、まったく同じ施術ではなかなか効果が出ないでしょう。
鍼灸師はレントゲンや血液検査などの診断はできないので、患者さんの話の中から情報を集めていく必要があります。
痛みを東洋医学的な表現ですると、
脹痛・重痛・刺痛・絞痛・灼痛・冷痛・隠痛・掣痛・酸痛などがあります。
漢字からなんとなく想像できるものもあるかもしれません。
痛みの感じ方は人それぞれで、それの表現のしかたも人それぞれなので判断は慎重にしなければいけません。
痛みの表現に限らず、日本語のオノマトペは4~5000語あるともいわれているそうです。
擬音語や擬態語は人によってとらえ方も使い方も変わるのでそこは注意が必要です。
私自身の経験ですが、方言もありますから、伝わりにくいニュアンスもあります。
鵜呑みにするのはよくないですが、患者さんのちょっとした表現にもヒントが隠れているんですね!