学校法人西田学園 アルファ医療福祉専門学校

ブログBlog

トップページ ブログ 東洋医学のおはなし~頭痛~
鍼灸学科

東洋医学のおはなし~頭痛~

今回は十問歌に出てくる頭身についてです。

身体のどこに・どんな痛みがあるのか、また痛む時間なども聞きます。

もちろん、主訴について詳しく聞きますが、それ以外にも身体のどこかに痛いところや気になるところがないかという情報も大切になってきます。

よくあるのは、実は頭痛が出ることがあるという方でしょうか。

頭痛は経験したことがある人が多く、よほどの激痛や日常生活に支障が出ない限り、鎮痛剤などでしのいでいる方が多いように思います。

何か特定の病気がなく、慢性的に頭痛がしている場合には鍼灸が適します。

首や肩のこりを改善することで頭痛も改善していきます。

また、頭痛といっても痛む場所で関係する経絡が違うので、アプローチのしかたも変わってきます。

前頭部が痛いときは、陽明経

側頭部が痛いときは、少陽経

後頭部が痛いときは、太陽経

頭頂部が痛いときは、厥陰経 となります。

気(身体を動かすエネルギー)の通り道である経絡は全身を巡っています。

例えば、足の陽明胃経は目の下や前頭部あたりから、胸、お腹を通り、足の前側を通って足の第2指に行きます。

その経絡上で気がたまっている場所がツボ(経穴)となるのです。

側頭部、後頭部、頭頂部にもそれぞれ特に関係している経絡があり、手足も巡っています。

頭のどのあたりが痛いかで、使う経絡やツボが変わってくるんですね。

手足にもツボがあるので、それを利用すれば自分でも簡単に頭痛にアプローチできます。

ちなみに、前頭部の頭痛には陽明経の経絡上にある、足三里や合谷といったツボが使えます。

特に肘や膝から先といった比較的さわりやすい部分にも効果的なツボがたくさんあります。

痛い部分から離れた場所を刺激してアプローチできるのは、鍼灸の特徴です。

主訴とは関係のなさそうな場所の痛みや不調も、身体の状態を把握するヒントになりますし、あわせて改善できれば患者さんにも喜ばれますね(^^)/