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鍼灸学科
東洋医学のおはなし~望診~
先週、患者さんをみるというおはなしをしました。
「望診」「聞診」「問診」「切診」の4つがあるといいましたが、今回は「望診」について書いてみようと思います。
「望診」とは患者さんの状態を目で見て、診察する方法です。
例えば、膝が痛いという患者さんが来院されたとき、もちろん膝の様子を観察します。
腫れていないか、赤くなったり色がおかしくないか、傷などないかなどを見ます。
ですが、痛みがあるところ、つまり患部をみる前にすでに望診は始まっています。
患者さんの全体の雰囲気や姿勢、歩き方、顔色など実は身体中から様々なサインが出ています。
患者さんの話を聞く前から診察は始まっているんですね!
普段から家族や友人の顔色や目を見て、元気そうだな、とか疲れていそうだな、とか疲れて思う時はありませんか??
それも望診の第一歩といえます。
望診において、重要な情報源となるのが「舌」です。
舌をみることを「舌診」といいます。
なかなか舌を人にみせるといったことや、自分自身でもまじまじと自分の舌をみるといったことはないかと思います。
ぜひ鏡で見てみてください。
どんな形や色をしていますか?
健康な人であれば、やわらかく動きが自然で、色は淡紅色(薄いピンク)、舌の表面には薄く適度に湿り気のある苔(こけ)があります。
疲れて、気を消耗しているときは、舌の縁に歯型がついていることがあります。
歯痕舌という状態です。
舌を出した時に口幅より大きく広がり、厚みのある状態が伴っている場合には、身体の中に湿が溜まっていると考えられます。
舌がむくんでいるという状態です。
舌はちょっとした体の変化でもかわってくるので、毎日観察してみると違いがわかると思います(^^)/