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東洋医学のおはなし~暑さへの準備~
梅雨に入り、さらには30℃超えの日々がやってきますね。
今年の夏は暑くなる、、と聞いたので身構えていたのですが、個人的にはまだ耐えれています。
すぐそんな余裕はなくなるでしょうが…(笑)
暑くなるにあたって、みなさんはどんな”準備”をしますか??
ハンディファンやネックファンみたいな持ち運べる扇風機を買ったり、ひんやりする寝具を買ったり、暑さに対応するためのアイテムを手に入れる人もいると思います。
今年は夏でも使いやすいマスクを買う人も多いかもしれませんね。
夏に限らず、季節に合わせた服装に衣替えもしますよね。
風鈴を飾る方ってどれくらいいるんでしょうか🎐
法多山 尊永寺の風鈴まつりの写真です。以前訪れた時はめちゃくちゃ暑かったのですが、風がふいて風鈴が鳴ると涼しく感じました✨
季節の変化に合わせて、生活のスタイルが自然と変化するように、
私たちの体の中も変化をしています。
体は夏に向けて、「暑くなるだろう」と考え、そのために準備をしていきます。
具体的には、「開く」という変化をしていきます。
暑いときには毛穴を開いて、汗をかきやすくして、体の中に熱がこもらないようになっているんですね。
熱を放散するために開け放しているところに、暑さ以外の刺激が入り込むと体は対応に追われます。
一番の刺激は、効きすぎた冷房でしょうか。
開いた体は、冷たい風が簡単に体の中に入りやすくなっていて、冷え性などの症状が夏でも起きてしまいます。
夏かぜもこれが原因のことがあります。
頭痛や肩こりといった症状で現れる場合も少なくありません。
この時、風邪(ふうじゃ)や寒邪(かんじゃ)と呼ばれるものが、体に悪さをしています。
以前おはなしした、湿邪(しつじゃ)の仲間です。
鍼灸では、この風邪や寒邪を追い出すための方法に加えて、
そもそも入り込んでくるのを防ぐための働きをしている衛気(えき)と呼ばれるものをきちんと作りだすためのアプローチをしていきます。
衛気は、体を守るバリアを張る役割があり、食べ物から作られます。
食べ物を消化吸収して、衛気を作り出す役割があるのが脾と胃です。
漢字は同じですが、解剖学でいう脾臓とは全く違う働きをしています。(胃は同じような働きをしているといえます。)
脾や胃の働きを整えるための鍼や灸はよく用いています。
代表的なツボでいうと、「足三里」や「中脘」などです。
冷房を使う際は、設定温度を見直してみることに加えて、体に風が直撃しないような工夫も大切ですよ(^^)/