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幼虫、ほしい人いる?|カブトムシとソーシャルワーク
実は、学科長が趣味でカブトムシを飼育しています。
毎年、成虫が育ち、卵を産み、その幼虫が育つ。
飼育を続けているうちに、今年はたくさんの幼虫が生まれたそうです。
せっかく生まれた幼虫も全部を育てるのは難しい…
そこで学科長が考えたのは、「誰かに分けてみよう」でした。
そして、周囲の人に声をかけ、幼虫を配ることに。
「カブトムシを育ててみたい」という人の手に幼虫が渡り、それぞれの場所で飼育が始まっています。
すると、そこにはちょっとした変化が生まれます。
「元気に育っています」
「このくらいの大きさになりました」
「土はこれでいいですか?」
カブトムシをきっかけに、そんな会話が生まれています。
学科長が一人で楽しんでいた趣味が、誰かと共有することで、人と人をつなぐきっかけになっています。
これは、ソーシャルワークにも通じるところがあるなと感じます。
ソーシャルワークでは、人が持っている力や資源に目を向けます。
「資源」というと、福祉サービスや制度、専門的な支援を思い浮かべるかもしれません。
しかし、地域にある資源は、それだけではありません。
知識や経験、得意なこと、好きなこと、時間、場所、そして“誰かと共有したい”と思えるもの。
こうした身近なものも、人と人をつなぐきっかけになります。
今回のカブトムシも、その一つです。
学科長にとっては、長年楽しんできた「趣味」でも、それを誰かと分かち合ったことで、趣味が「人とつながる資源」になりました。
ここで大切なのは、「持っている人が、持っていない人に与える」という一方通行の関係ではないことです。
幼虫を受け取った人が飼育を始めれば、新しい経験や知識が生まれます。
育て方を尋ねたり、成長を報告したりすることで、今度は受け取った側からも何かが返ってくるかもしれません。
一つの“おすそ分け”が、人から人へと広がっていく。
ソーシャルワークでも、支援する人と支援される人を固定的に考えるのではなく、一人ひとりが持っている力や経験、つながりを生かしていくことが大切です。
「自分には何もない」と思っていても、好きなことや得意なこと、誰かと共有できることがあるかもしれません。
そして、それが誰かにとっては大切な「資源」になることもあります。
カブトムシそのものが、人をつなぐわけではありません。
「これを誰かと共有したい」
そんな小さな思いと行動が、人と人との接点をつくっています。
さて、学科長のカブトムシたちの成長と、「飼育の輪」の広がりが楽しみです。
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