ブログBlog
好きな食べ物は何ですか?|食とソーシャルワーク
先日のスクーリングで、お昼休みに盛り上がっているグループがありました。
スクーリングでは、初めて顔を合わせる方がほとんどです。
「いったい、どうしてそんなに盛り上がっているんだろう・・・」と気になり、
午後の授業が再開したときに、「何の話をしてたんですか?」と聞いてみました。
すると「お昼に食べたご飯の話で持ち上がりました!」という答えが返ってきました。
たしかに、“食べること” は誰にとっても身近なテーマです。
何も食べずに生きている人はいませんし、年齢や立場が違っても話題にしやすいものの一つです。
好きな食べ物や地域の名物、おすすめのお店など、話は自然と広がっていきます。
本校の社会福祉士・精神保健福祉士の実習先でも、“食” を大切にしている施設があります。
その施設では、昼食は手作りで、栄養バランスや季節感が考えられ、見た目にも彩り豊かでした。
実習に行った学生さんからは、
「お昼ご飯がとてもおいしかった!」
「毎日、お昼ご飯を励みに、実習も頑張りました!笑」
「家でも真似して家族に作りました!」
という感想も聞かれました。
“食べること” と “寝ること”
この二つは生活の基本です。
そして、ソーシャルワークにおいても非常に大切な視点です。
例えば、「朝起きられない」「日中ぼんやりする」といった困りごとがあったとき、その背景には何があるでしょうか。
朝食を食べていないから体調が優れないのかもしれません。
十分な睡眠が取れていないのかもしれません。
もし食事や睡眠がある程度整っているにもかかわらず不調が続くのであれば、服薬状況や医療的な側面を確認する必要があるかもしれません。
このように、支援を考える際には、まず基本的な生活が整っているかを確認することが大切です。
生活の土台が安定することで、その後の支援も進めやすくなります。
また、“食” にはその人の人生や価値観が表れることもあります。
同じ食事を囲みながら、
「家ではどんな料理がよく出ましたか?」
「好きなおかずは何ですか?」
と話していると、その人が育った家庭の様子や地域の文化、思い出などが自然と見えてくることがあります。
「煮物をよく食べていた」
「家では、魚料理が多かった」
「お正月にはこの料理を食べていた」
など、一見何気ない会話の中に、その人らしさが詰まっています。
さらに、旬の食材や季節の行事食は、それだけで会話のきっかけになります。
食べることは栄養を取るだけでなく、人と人をつなぐ大切なコミュニケーションの場でもあるのです。
実習に行く学生からは、
「利用者の方と何を話したらよいか分からない」
という声を聞くことがあります。
そんなときは、好きな食べ物の話をしてみるのも一つの方法です。
相手のことを知るきっかけになり、自分との共通点が見つかるかもしれません。
“短期間で仲良くなる方法は、同じ敵をつくること” などと言われることもあります。
しかし、それは一時的なつながりに過ぎず、長く続く信頼関係につながるとは限りません。
一方で、時間はかかっても、お互いの好きなものを知り、共感し合うことで築かれる関係は、より深く、長く続くものです。
まずは、
「好きな食べ物は何ですか?」
という一言から。
身近な “食” を入り口に、その人らしさや暮らしに目を向けてみると、ソーシャルワークの視点が少し見えてくるかもしれません。
◇◇◇youtubeでもソーシャルワークの実践について発信しています!◇◇
社会福祉士・精神保健福祉士通信科のyoutubeでは、
学校紹介や説明会だけでなく、現場で活躍するソーシャルワーカーの実践的なお話も紹介しています。
ぜひチャンネル登録を☆