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11月まで生きてくれた一匹のカマキリと、「学びの時間」の話
社会福祉士・精神保健福祉士通信科 学科長の青山です。
今回は、我が家で一緒に過ごしている一匹のオオカマキリ(メス)のことをきっかけに、「命の時間」と「学びの時間」について少しだけお話ししたいと思います。
11月になっても、生きている
今年の夏の終わり、我が家に一匹の大カマキリがやってきました。
エサをよく食べ、元気に動き回っていた姿も、今では少しずつゆっくりになり、じっとしている時間が増えています。
それでも、11月になった今も、飼育ケースをのぞくと、頭を持ち上げてこちらの気配を感じているような様子を見せてくれます。
「まだ、生きていてくれたんだなあ」
そう感じる瞬間が、毎朝のささやかな喜びになっています。
季節とともに進んでいく「命の時間」
カマキリの一生は、とても短いと言われます。
生まれてから、成虫になり、産卵を終え、やがて冬の入口とともに力尽きていきます。
その生き方は、とても静かで目立たないけれど、
確かに「季節と一緒に歩んでいる命のリズム」があります。
私たち人間の時間はカマキリよりずっと長いですが、よく考えてみると同じです。
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気づけば一年があっという間に過ぎている
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「今年こそは」と思っていたことが、後回しになってしまった
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忙しさの中で、本当にやりたかったことを忘れそうになる
そんな経験は、きっと誰にでもあるのではないでしょうか。
「いつかやろう」のまま過ぎてしまう前に
社会福祉士・精神保健福祉士の資格取得や、学び直しを考えるときに、よく聞く言葉があります。
「いつか落ち着いたら、ちゃんと勉強したい」
「もう少し時間に余裕ができたら、資格を取りたい」
もちろん、その思いはとても大切です。
一方で、私たちの時間は、カマキリほどではないにせよ、決して無限ではありません。
カマキリの飼育ケースをのぞきながら、
「いつかそのうち」と思っている間にも、静かに時間は進んでいるのだな、と感じることがあります。
社会人の方は日々仕事や地域の中で、それぞれの役割を担いながら日々を送っておられることと思います。
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現場での忙しさに追われて、勉強は後回しになりがち
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それでも「また勉強したいな」という気持ちが心の片隅にある
そんな声もよく届きます。
一匹のカマキリの命を見つめながら、「学びの時間もまた、命の時間の一部なのだ」と感じるようになりました。
新しい知識や出会いは、これからの自分の生き方や働き方に、静かに、しかし確実に影響を与えていきます。
もし今、「少しまた勉強を再開してみようかな」と感じておられる方がいらしたら、
それは、時間を大切にしようとする、とても前向きな感覚だと思います。
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今年は一つだけ講座を受けてみる
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気になる本を一冊だけじっくり読んでみる
そんな小さな一歩からでも、十分に「学び直し」は始まります。
忙しい毎日の中で「自分の時間」を持つという選択
これから社会福祉士・精神保健福祉士の資格取得を考えている方からは、
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仕事や家事・育児がある中で、本当に通信で続けられるのか
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年齢的に今から勉強しても遅くないのか
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学び直しに踏み出す勇気が持てない
といった不安の声もよく伺います。
我が家のカマキリも、若いときのようには動けなくなりながらも、
そのときそのときの力で、一日一日を生きています。
私たちも同じように、「今の自分が持てる時間と力」でできる選択をしていくしかないと思います。
通信教育は、
一気に走り抜けるための仕組みというより、その人その人の事情に合わせて、ペースを調整しながら進んでいくための仕組み
だと、私は考えています。
11月まで生きてくれている一匹のカマキリは、
派手な存在ではありませんが、私にとってはいろいろなことを考えさせてくれる、静かな先生のような存在になりました。
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命には限りがあること
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季節とともに、私たちの時間も進んでいること
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「そのうち」ではなく、「今この瞬間」をどう使うかが大切なこと
忙しい日常の中で、つい忘れてしまいそうになるこうした感覚を、
小さな命がそっと思い出させてくれています。
ご自身の「これからの時間」を少しだけやさしく見つめ直すきっかけになれば幸いです。