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鍼灸学科
東洋医学のおはなし~血熱~
あっという間に7月ですね!
梅雨入りが遅かったせいか、なんだか涼しい日すらあるように感じます。
今回は、血熱についてです。
血熱とは、血が熱の影響を受けた病態です。
体内にこもった熱が血にまで侵入してしまうと様々な症状が起きてしまいます。
熱が加わることで、血の運行が乱れてしまったり、熱がこもっているので陰液(身体の水分)を損傷してしまったりします。
また、血は精神活動を含む神を維持するために欠かせないものですので、熱が加わることで神にも影響を及ぼします。
こもった熱は皮膚症状として現れることが多くあります。
アトピー性皮膚炎など、赤みやかゆみをともなう湿疹は血熱が引き起こしている場合があります。
そして、熱には生理物質の推動を促進する特徴があるため、過剰な熱によって血の運行が速くなり、血が血脈からあふれ出して出血しやすくなることもあります。
鼻血や歯茎からの出血、内出血、女性だと月経の周期が短かったり量が多かったりすることも血熱が影響しているかもしれません。
心神に影響が及ぶと、心煩(焦燥感)や不眠、精神不安を生じてしまいます。
血熱が起こる原因は、
①熱が人体に侵襲し、血に影響を与える
②過剰な情志の変化により、体内に熱を生じる
③辛いものや味の濃いものの過食により、体内に熱がたまる
ことなどが考えられます。
食生活の変化、ストレス過多がアトピー性皮膚炎を始めとした血熱の症状を増やしてしまっている、とも言われていますね…
激辛が好きな人やよく食べる人を見ると、身体に過剰な熱が溜まりそうだな…と考えてしまうのは、職業病でしょうか💦